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昨日、急に「すき焼きが食べたい」と思った。
私は別に肉食女子ではないので、焼肉屋に行きたいとか、めったに思わないタイプ。
だが、何年かに1度「今日、焼肉食べたい」とか思うことがあり。
そんなことを私が口走ったら、日頃肉を食べさせてもらっていない夫は大喜び。
特に昨年まではお接待で私が食べたことのないような料亭で食事したりもしていた様子だが、今はおいしくない食堂(法◎省とか農◎省の食堂はおいしいらしいが、夫の勤務先の食堂はおいしくないらしい)で毎日寂しく食事しているらしく。

「すき焼きだっ」

興奮していた(呆)←まともな肉をほとんど食べていない様子が伺える(汗)


で、材料を買ってきて、さて準備をと思ったら。

ないっ。

ないのだ。
アレが。

さて、みなさん、すき焼きに欠かせない「アレ」とは何でしょう?

1.割り下
2.カセットコンロ
3.すき焼き鍋
4.牛肉(爆)





答えは3.すき焼き鍋

割り下やカセットコンロと思った方も多いかもしれませんね。

でも、福岡県出身夫婦の私達は、割り下は作らない。
すき焼きは関西風で、いためた肉に砂糖をからめて醤油、お酒で調整する料理法。

まあ、カセットコンロのカセットボンベがないって事はごくたまにあるけど(汗)
それでも、そんな時は夫が車を飛ばしてすぐに買ってくるので、なんとかなるわけで←今はカセットボンベはコンビニでも買えるしね。

だけど。
すき焼き鍋がなかったら?
間違いなく、すき焼き気分が半減。
まあ、フライパンや土鍋で作るって事もできないわけじゃないけど。
それでも「すき焼き」って気分を味わうためにはどうしてもすき焼き鍋が必要。

実は、そんな気分を大切にする我が家には
南部鉄のすき焼き鍋があるわけで。
年に数度しか使わないにも拘らず、立派なすき焼き鍋←結婚のお祝いに知人からいただいたもの
だが

「アレがなくっちゃ、すき焼きは作れないっ」

多分、引越しでどこかにしまったままになっているはずで。
だが、台所用品の箱は全部開いた。
絶対に出し忘れはない。
大体、あんな重いもの(汗)箱に入れてて気付かないまま捨てるとかありえないわけで。
2棹ある食器棚の角から角までチェックしたが、ない。
キッチンのキャビネットを全部開いたが、ない。
私の心の中では

もしかしたら・・・

不安がよぎる。
もしかしたら、引越しの時、不用品の中に一緒に入れてしまって、すでにないのかも。
なんたって、年に数回(1回しか使わない年も多い)しか使わないから。

「ええい、この際、捨てちまえっ」

と思ったのかも(涙)

頭によぎるその不安を打ち消しながら、とにかく家中くまなく探した。
関係のない2階の押入れ(汗)とか。
こつぶの部屋のクローゼットとか。
藁をもつかむ心境とでも言うのか?

しかし。
見つからない。
ああ、もうフライパンしかないか?
いや、中華鍋の方が近いか?←新婚の頃、横浜中華街で買った中華鍋。

キッチンのシンクの前で

「どうするべきか?」

延々と悩んでおり。
ふと、足元を見たら。

あ。

そうだ、我が家にはあったのだ。

床下収納庫。
それも、2個←前は大きな家だったのに、1個しかなかったが。

ここは、探してなかった(汗)

とりあえず「ないよなぁ」と思いながらも、普段よく使う方を先に開けてみた。
ここには液体調味料のストック(業務用のものを小分けにして使うので)を収納している。
当然、ストックだらけで、鍋らしきものはない。
で、もう片方を開けてみた。
こちらは使わない料理器具(特にパン作りやお菓子作りの器具←ここへ越して一度も使ってない)
こつぶのお弁当作りのために使っていた型抜きやらケースなどなど。

「えーん、ここにもない」

とあきらめかけたところ。

お?
おおっ?

これは・・・

料理器具の隙間から、見覚えのある箱が。

床下収納の一番底に、南部鉄、と書かれた立派な箱があり。
粉ふるいとか、食パン型とかケーキ型などの底から掘り出し、ようやく探していたすき焼き鍋に再会(汗)できた。

よかった。
捨ててなかった(汗)

涙を流さんばかりに喜んだのは言うまでもない。

しかし。
これだけ大騒ぎして探して作ったすき焼きを喜んだのは夫のみ。
こつぶはドラマのサザエさんが気になって、気もそぞろになりながら、急いで夕食を食べており。
さっさと自分のお腹を満たしたら、居間へ移動。

「せっかくのすき焼きなのに」

と夫は不満顔。

確かに肉食ではない私がこの家の料理長であるため、めったにすき焼きなどの肉料理をしないが。
だが、こつぶはステーキなどを喜ぶ「肉食女子」
夫にしたら年に数回もしない肉料理、おまけに「すき焼き」なわけで、こつぶが喜んで食べてくれると思っていたらしい。

「あのさ、今の子は色んな食事に慣れているから、私達世代と違ってすき焼きもただの夕食メニューの一つなのよ。」

そう言うと不満顔の夫も納得していた。

こつぶはいわゆる子供料理を喜ぶ、普通の子供である。
特にピザとかスパゲティ、フライドチキンなんかは、いつもの倍速で食べたりするわけで←食が細いこつぶはいつも食事に40分くらいかかる(汗)

すき焼きだから喜ぶ、ちびまる子ちゃん世代(私達)とは違うのだ。

そんなわけで、大騒ぎして作ったすき焼きだが、私は、捨てたかも?と焦りまくった「南部鉄すき焼き鍋」を見つけたことで満足して、それなりにしか食べず。
結局、ほとんどのすき焼きは夫の胃の中に消えた。

「でもさ、すき焼きってやっぱりうれしくないかなぁ?」

お腹いっぱい食べた後、夫が言った。

「多分さ、100g1000円くらいのお肉ですき焼きにしたら、こつぶも喜ぶと思うよ」

私が言うと

「そんなもん、子供に食べさせたくはないっ」

ま、至極当然の反応かと(笑)
そんなわけで、ようやく見つけたすき焼き鍋は、またしても床下収納庫の使わない方の一番下に再度戻されたのでした。

次にすき焼きをする時は、この記事を見て、どこにしまったか思い出そうっと(爆)

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